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  • 2025年3月24日
  • 研究

保健科学部の加藤一夫教授の論文が採択されました

保健科学部の加藤一夫教授のレビュー論文が査読付きジャーナルであるBiomoleculesに採択されました。

【研究内容】
私たちの身体を構成する細胞の表面には、受容体と呼ばれるタンパク質からなる構造体が発現していています。インテグリンと呼ばれるタンパク質はこれらの受容体のひとつであり、細胞外からの機械的刺激伝達(Mechano-signal transduction:細胞膜の張力や圧の変化など、細胞外の環境の変化により反応を引き起こすプロセス)により、正常時および病態時の両方で細胞の増殖、生存、および移動といった生理機能を調節しています。異常な機械的刺激の負荷の継続は、線維症、がん、皮膚疾患、自己免疫疾患などの病態を引き起こすことが分かっています。

本論文では、機械的刺激伝達におけるインテグリンおよび関連タンパク質の役割を解明することを目的としています。さらに、標的薬の開発における課題や薬剤耐性、細胞毒性についても言及し、インテグリンを介した機械的刺激伝達と細胞生理学および病理学との関係についての研究が、効果的な治療法の開発に向けた重要なステップになるだろうと考えられていることを示しました。

受容体と関連タンパク質の関係性を示した図。

※薬剤耐性:特定の薬剤を長期にわたり使用すると作用が減弱ないし消失する現象。耐性獲得のプロセスは薬剤により異なる。
※細胞毒性:薬剤等の使用により細胞に対し死や機能障害をもたらすこと。

【論文情報】
雑誌名:Biomolecules (Impact factor: 4.8 Citescore 9.4)
論文名:Integrin and Its Associated Proteins as a Mediator for Mechano-Signal Transduction
著者名:Kazuo Katoh
DOI: https://doi.org/10.3390/biom15020166(オープンアクセス
PubMed:Integrin and Its Associated Proteins as a Mediator for Mechano-Signal Transduction - PubMed

採択された論文の二次元コード

【関連論文】
・Katoh K. Focal Adhesion Kinase (FAK) and c-Src Dependent Signal Transduction in Cell Adhesion. Discov Med. 2024 Oct;36(189):1998-2012. doi: 10.24976/Discov.Med.202436189.184. PMID: 39463220.

・Katoh K. Signal Transduction Mechanisms of Focal Adhesions: Src and FAK-Mediated Cell Response.
 Front Biosci (Landmark Ed).2024 Nov 20;29(11):392. doi: 10.31083/j.fbl2911392. PMID: 39614431.

・Katoh, K. (2023). Effects of Mechanical Stress on Endothelial Cells In Situ and In Vitro.
 International Journal of Molecular Sciences, 24(22), 16518. https://doi.org/10.3390/ijms242216518

・Katoh, K. (2023). Effects of Electrical Stimulation of the Cell: Wound Healing, Cell Proliferation, Apoptosis,
 and Signal Transduction. Medical Sciences, 11(1), 11. https://doi.org/10.3390/medsci11010011

(広報室/2025年3月24日)